2019年最初のMotoGP™オフィシャルテストが、マレーシア・セパンインターナショナルサーキットで2月6日(水)から8日(金)までのスケジュールで行われた。今年は、マレーシア特有のスコールもなく、3日間とも厳しい暑さとなったが、上々のコンディションのもとでのテストとなった。新体制となり真新しいカラーリングとなったMotoGP™マシンが勢ぞろい。
O・ZレーシングのサポートするHonda勢は、Marc VDSがMotoGP™から撤退したため、レプソルホンダのマルク・マルケス選手、移籍してきたホルヘ・ロレンソ選手、LCR Hondaのカル・クラッチロー選手、中上貴晶選手の足もとを支える。
昨年、3年連続5度目のMotoGP™チャンピオンとなったマルケス選手は、脱臼癖のあった左肩を12月に手術し、まだ完璧にはほど遠い状態ながら初日はトップタイムをマーク。3日間とも肩の状態を見つつ早めにテストを切り上げていたが、メニューは最低限こなせたようで、開幕戦に向けて、まずまずのテストとなったようだ。
ロレンソは、1月21日にダートトラックでのトレーニング中に転倒し、左手の舟状骨を骨折したため今回のテストは残念ながら欠場。テストライダーのステファン・ブラドルがロレンソのマシンでテストを行った。
クラッチローも昨年のオーストラリアGPで右足を骨折し、今回のテストへの参加も危ぶまれていたが何とか参加。まだ右足は、細く満足に力を入れられない状態ながらHonda勢最上位となる6番手タイムをマークした。
ケガ人ばかりのHonda勢の中で、ただ1人、万全の体調で臨めたのが、MotoGP™クラス2年目のシーズンを迎える中上選手だった。中上選手は、1人だけ2018年型RC213Vとなるが、昨年マルケスがチャンピオンを獲った実績のあるマシンだけに、戦闘力はあるとHRCも太鼓判。テスト最終日には、自己ベストタイムを大きく更新し、9番手につけ、その成長振りを感じさせた。
テスト総合では、ドゥカティワークス入りしたダニロ・ペトルッチがサーキットベストを更新する1分58秒239をマークしトップタイム。2番手に昨年のMoto2™チャンピオンでありMotoGP™ルーキーのフランセスコ・バニャイヤがつけ、3番手にジャック・ミラー、4番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾとトップ4をドゥカティ勢が独占。5番手にヤマハのマーベリック・ビニャーレスがつけた。
MotoGP™は、この後、2月23日から3日間、カタールでテストを行い、3月8日から同地で始まるカタールGPで開幕を迎える。