2017年も世界最高峰のロードレースが日本にやってきた。10月13日(金)から15日(日)までMotoGP™日本グランプリが栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。昨年は、マルク・マルケス選手がMotoGP™クラスのチャンピオンを劇的な形で獲得したが、今年は、各クラスともに、タイトル決定はなかった。天気は、3日間とも雨模様となったが、予選、決勝と世界選手権らしい、素晴らしいレースが繰り広げられた。
MotoGP™クラスのO・Zレーシングユーザーは、レプソルホンダのマルケス選手とダニ・ペドロサ選手、EG 0,0 Marc VDSからは、トレーニングで負傷したジャック・ミラー選手の代役として参戦した青山博一選手、ティト・ラバト選手、LCR Hondaのカル・クラッチロー選手のHondaのワークスチーム、サテライトチーム。Moto2™クラス、Moto3™クラスは、そのほとんどがO・Zレーシングユーザーだ。
決勝日朝のウォームアップ走行でMoto3™クラスのライダーがオイルを撒いてしまい、その処理に時間がかかり大幅にタイムスケジュールが変更されたが、MotoGP™クラスだけは、予定通り24周で行われた。
レース序盤は、ダニロ・ペトルッチ選手がレースを引っ張り、これにマルケス選手とドヴィツィオーゾ選手がついて行く展開。レースも折り返しとなる13周目にマルケス選手がトップに立つと、これに呼応したようにドヴィツィオーゾ選手もペトルッチ選手をかわし2番手に浮上する。その後は、マルケス選手とドヴィツィオーゾ選手の一騎打ちのトップ争いとなる。19周目には、ドヴィツィオーゾ選手がトップに立ち、そのままマルケス選手を引き離しにかかるが、22周目の3コーナーでマルケス選手がやや強引にインに入りトップを奪い返す。そのまま最終ラップを迎え、90度コーナーへのブレーキングでドヴィツィオーゾ選手が前に出て勝負あったかと思われたが、最終コーナーでインを突いたマルケス選手が前に出るが、クロスラインを取ったドヴィツィオーゾ選手が前に出て行きチェッカー。ドヴィツィオーゾ選手が今季5勝目を挙げ、マルケス選手が2位となった。
Moto2™クラスは、15周に減算して争われた。ポールポジションからレースをリードした中上貴晶選手に優勝の期待がかかったが、レース終盤に失速。11周目にかわってトップに立ったアレックス・マルケス選手が優勝。2位にシャビ・ビエール選手、3位にハフィス・シャーリン選手が入った。中上は6位、ワイルドカードの榎戸育寛選手が14位に入りポイントを獲得。長島哲太選手は、5コーナーで転倒するが再スタートし20位でゴール。水野涼選手は、22位だった。
13周に減算して行われたMoto3™クラスは、ロマーノ・フェナティ選手が独走で優勝。2位にニッコロ・アントネッリ選手、3位にマルコ・ベッゼーキ選手が入った。レース中盤まで3位表彰台も見えるポジションを走っていた鈴木竜生選手は自己最高位の4位。鳥羽海渡選手は、21位、佐々木歩夢選手は、他車の転倒に巻き込まれリタイアとなっている。