2011 MotoGP 世界選手権シリーズ第15戦 日本グランプリ
栃木県・ツインリンクもてぎ
■開催日:9月30日(金)~10月2日(日)
■天候:曇り ■気温:19度 ■観客動員数(3日間合計):53,096人
年に一度、日本で世界最高峰のロードレースが見られるMotoGP日本グランプリがツインリンクもてぎで開催された。昨年は、アイスランド火山噴火の影響、今年は、東日本大震災の影響を受け、4月から10月に延期されての開催だったが、3クラスとも見応えのあるレースが繰り広げられた。
世界最高峰の舞台でもO・Zレーシングユーザーは多く、特に2年目を迎えるMoto2クラスでのシェアは、約70%を超え、ほとんどのマシンに採用されている。今回、優勝したアンドレア・イアンノーネ選手は、もちろん、表彰台に上がった、マルク・マルケス選手、トーマス・ルティ選手もO・Zレーシングユーザーだ。
そして最高峰クラスであるMotoGPでは、Pramac Racing Teamのランディ・ド・ピュニエ選手、ダミアン・カドリン選手(ロリス・カピロッシ選手の代役)、Mapfre Aspar Team MotoGPのヘクトル・バルベラ選手、Cardion AB Motoracingのカレル・アブラハム選手の4人のライダーがO・Zレーシングを使用している。
125ccクラスにもO・Zレーシングユーザーは、多く、来シーズンより始まるMoto3クラスになれば、さらにユーザーが増えてくると思われる。
レースは、とにかく世界最高峰の熱いバトルが展開された。大荒れとなったMotoGPクラスは、スタート直後の3コーナーでバレンティーノ・ロッシ選手がホルヘ・ロレンソ選手とベン・スピース選手のヤマハファクトリー勢に挟まれる形で転倒。そのままリタイアとなってしまう。スピーズ選手もコースアウトし転倒するが最後尾から追い上げていく。そしてポールポジションからトップに立ったケーシー・ストーナー選手が独走するかと思われたが、5周目のバックストレートから90度コーナーへのブレーキングで、フェードを起こしてしまいコースアウト。すぐにコースに戻るもののポジションを落としてしまう。さらに、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手、マルコ・シモンチェリ選手、カル・クラッチロー選手がジャンプスタートをしてしまい、ライドスルーペナルティが科せられる。この波乱を尻目に、トップに立ったダニ・ペドロサ選手がロレンソ選手の追撃を振り切り今季3勝目を挙げた。2位にロレンソ選手が入り、3位に追い上げたストーナー選手が入った。日本勢は、青山博一選手の9位が最高位。秋吉耕佑選手が12位、伊藤真一選手が13位でゴールしている。
Moto2クラスは、イアンノーネ選手がレース終盤にスパートし、今シーズン3勝目を挙げた。2位にマルケス選手、3位にルティ選手、4位にステファン・ブラドル選手となったため、マルケス選手が1ポイント差でポイントリーダーとなった。
125ccクラスは、ヨハン・ザルコ選手が念願の初優勝を達成。ニコラス・テロール選手が2位、エクトル・ファウベル選手が3位と続いた。O・Zレーシングユーザーで、全日本チャンピオンの大久保光選手がワイルドカードで参戦。世界の強豪とバトルを繰り広げ17位と惜しくもポイント獲得を逃したが、マシン差のある中で健闘が光っていた。