2013 MotoGP 世界選手権シリーズ第17戦 日本グランプリ
栃木県・ツインリンクもてぎ
■開催日:10月25日(金)~10月27日(日)
■天候(決勝日):晴れ ■気温:20度
■観客動員数(3日間合計):61,097人
今年も世界最高峰のオートバイロードレースが日本にやってきた。10月25日(金)~27日(日)の日程でMotoGP日本グランプリが栃木県・ツインリンクもてぎで行われたが、台風の接近により初日は、ドクターヘリが飛べないため走行がキャンセル。2日目の午前中も、雨足が強くコースコンディションがよくないためにキャンセルとなってしまう。土曜日の午後は、なるべく長く走れるスケジュールに変更されたが、最初のセッションが公式予選という前代未聞のスケジュールで行われた。
MotoGPは、MotoGPクラスを最高峰にMoto2クラス、Moto3クラスの3カテゴリーで行われており、O・Zレーシングは、その足下を支えている。特にMoto2クラス、Moto3クラスでは、トップシェアを誇っており、その信頼性が支持されている。MotoGPクラスでは、ホンダのサテライトチームのLCR Honda MotoGPのステファン・ブラドル選手、Go & Fun Honda Gresiniのアルバロ・バウティスタ選手を始め、Avintia Blusensの青山博一選手、ヘクトル・バルベラ選手、今年もCRTカテゴリーでトップとなったアレックス・エスパルガロ選手、ランディ・ド・プニエ選手の所属するPower Electronics Asper、Cardion AB Motoracingは、負傷したカレル・アブラハム選手の代役のルカ・スカッサ選手と最高峰クラスでも多くのライダーがO・Zレーシングに信頼を置いている。
今回の日本グランプリを終えれば残すは最終戦のみというシーズン大詰めとなったMotoGP。レースは、タイトルを争うディフェンディングチャンピオンのホルヘ・ロレンソ選手が追いすがるポイントリーダーのマルク・マルケス選手を突き放して今季7勝目を挙げ、その差を13ポイントに縮め最終戦決戦に臨むことになった。3位にダニ・ペドロサ選手が入り、4位には、バウティスタ選手がブラドル選手とのO・Zレーシングユーザー同士のバトルを制して入った。青山選手は、オープニングラップにブレーキトラブルが発生しコースアウト。後方から追い上げ17位でゴールした。
Moto2クラスは、スタート直後に多重クラッシュが発生し赤旗が提示され、23周の予定だったレースは、15周に短縮して再スタートされた。ポイントリーダーのポル・エスパルガロ選手が、オープニングラップでトップに立つと、そのままレースをリード。独走でチェッカーを受け今シーズン6勝目を挙げた。ランキング2番手のスコット・レディング選手がアクシデントの影響で再スタートできなかったこともありノーポイントとなったことで最終戦を待たずに世界チャンピオンを獲得した。
JiR Moto2から代役参戦した長島哲太選手は、予選で日本人最上位につけるなど健闘。JiR Moto2も、もちろんO・Zレーシングを使っている。しかし、ドライでのセットが出ず決勝は苦戦。それでも20位でゴールし、世界挑戦への第一歩を踏んだ。
Moto3クラスは、オープニングラップから転倒者が続出。その中に、ワイルドカードで参戦している山田誓己選手も残念ながら入っていた。すぐに再スタートし、23位でゴールしている。トップ争いは、アレックス・マルケス選手、マーベリック・ヴィニャーレス選手、アレックス・リンス選手の三つ巴の戦いとなったが、リンス選手が転倒で脱落。最終ラップのヘアピンでヴィニャーレス選手をかわしてトップに立ったマルケス選手が、うれしい初優勝を飾った。アレックス・マルケス選手は、MotoGPクラスのマルク・マルケス選手の弟。2位にヴィニャーレス選手、3位にヨナス・フォルがー選手と続いた。日本人選手でただ一人Moto3クラスにフル参戦している渡辺陽向選手が15位に入り、初ポイントを獲得している。
タイトル争いは、ポイントリーダーのルイス・サロム選手もオープニングラップで他車に巻き込まれて転倒。再スタートするものの9周目に転倒を喫してしまいリタイアとなってしまう。この結果、サロム選手が300ポイント、ヴィニャーレス選手が298ポイント、リンス選手が295ポイントとなり、僅か5ポイント差の中に3選手がひしめく状態で最終戦決戦を迎えることになった。