2018 FIM MotoGP™世界選手権シリーズ 第16戦
MOTUL 日本グランプリ
栃木県 ツインリンクもてぎ(1周=4.801km)
■開催日:10月19日(金)~10月21日(日)
■天候(決勝日):快晴 ■気温:21.7度
■観客動員数(3日間合計):96,425人
今年は、快晴に恵まれたMotoGP™日本グランプリには、過去最高となる96,425人(3日間合計)ものレースファンが栃木県・ツインリンクもてぎを訪れた。
最高峰のMotoGP™クラスでは、O・Zレーシングを履く、Repsol Honda Teamのマルク・マルケス選手がチャンピオンに王手をかけて日本に乗り込んできた。そのチームメイトのダニ・ペドロサ選手は、今シーズン限りでの引退を表明しており、今回が日本ラストラン。日本人ライダーとして唯一MotoGP™クラスにフル参戦している中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)、カル・クラッチロー選手(LCR Honda CASTOROL)、フランコ・モルビデリ選手(EG 0,0 Marc VDS)、トーマス・ルティ選手(EG 0,0 Marc VDS)などHondaのMotoGP™ライダーを始め、Moto2™クラス、Moto3™クラスのほとんどのライダーの足もとをO・Zレーシングが支えている。
青空が広がった決勝日。MotoGP™クラスは、24周で争われた。ポールポジションスターとのアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手がホールショットを奪い、ジャック・ミラー選手、マルケス選手と続いて行く。マルケス選手は、オープニングラップのV字コーナーでミラー選手をかわし2番手に浮上。クラッチロー選手も3周目の5コーナーでミラー選手をかわし3番手に上がると、5周目のS字コーナー進入でマルケス選手もかわし2番手に上がる。その後、7周目にすぐにクラッチロー選手を抜き返したマルケス選手は、その勢いのままV字コーナーでドヴィツィオーゾ選手もかわしトップに立つが、直後のヘアピン立ち上がりで僅かにコースオフ。加速が鈍ったところを再びドヴィツィオーゾ選手が前に出て行く。その後、ドヴィツィオーゾ選手がレースをリードし、ペースが上がるとマルケス選手との一騎打ちとなって行く。チャンピオンを決めるためには、ドヴィツィオーゾ選手の前でゴールしなければならないマルケス選手は、21周目の、やはりV字コーナー進入でトップに浮上。ドヴィツィオーゾ選手もマルケス選手にしかけようとピタリとテールをマークしていたが、残り2周を切った23周目のヘアピンで痛恨のクラッシュ。この時点でマルケス選手のチャンピオンが決まり、派手なウイリーでチェッカーフラッグを受けた。2位にクラッチロー選手が入りOZレーシングユーザーが1-2フィニッシュを飾った。
日本期待の中上選手は、スタート直後の3、4コーナーで他車とハンドルが接触し後退。オープニングラップは、22番手までポジションを落としていたが、15位でゴールしポイントを獲得した。
22周で争われたMoto2™クラスは、ファビオ・クアルタラロ選手とフランシスコ・バグナイア選手が一騎打ちのトップ争いを繰り広げ、クアルタラロ選手が制すが、事後車検で失格となりバグナイア選手が優勝。自己最高位の予選8番手グリッドからスタートした長島哲太選手は、決勝でのマシンセットが合わず苦しい戦いとなったが12位でゴールし、4ポイントを獲得した。
10台以上による大混戦のトップ争いが繰り広げられたMoto3™クラス決勝。前戦のタイラウンドで最終ラップの最終コーナーで他車の転倒に巻き込まれた暫定ランキング2番手のマルク・ベツェッキ選手が意地を見せトップでゴール。一方、暫定ポイントリーダーのホルヘ・マーティン選手は、レース終盤に90度コーナーで転倒し痛恨のノーポイント。これにより両者の差は、1ポイントとなり、残り3戦で、ますますタイトル争いはヒートアップしそうだ。
日本勢は、ウォームアップ走行でトップタイムを記録した佐々木歩夢選手に期待が集まったが、タイヤの内圧設定のミスがあり不完全燃焼の9位でゴール。それでもトップグループにつける走りをしていただけに、残り3戦で初表彰台、初優勝を期待したいところだ。